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2019年06月08日 [ニュース]
心理テストその1(出典:フロイトもしくは不詳)
M男とL子はステディな関係にあるカップル。その夏ふたりは町を離れ、山間の渓谷でキャンプに興じていた。ある日のことだ。山の天気が急変し、あたりは見る見る暗くなり、降り出した雨は豪雨となり、暴風と稲妻が楽しい時間を恐怖に変えた。
なんと運の悪いことだろう。M男は晩餐の賑やかしにとマス釣りに挑んでいたさなかのことだった。川の流れは勢いを増し、濁流が木枝もろとも彼を飲み込んだ。かろうじて川岸に這い上がったM男。が、愛するL子とは荒れ狂う川の両岸に離れ離れに。
一方のL子は、M男が最悪の事態を免れたことを遠目に見ながらも、迫り来る闇夜に不安が募り、やがて心細さゆえに真珠の涙を流す。ふたりはおぼろげに霞む恋人の名を絶叫しながら、長い長い恐怖の始まりにガクガクと震えるのであった。
どれくらいの時間が経っただろうか。とめどなく泣きじゃくるL子の傍らに、ひとりの男がやってくる。仮にB君としよう。彼は気の毒そうにL子に声をかけた。
「お嬢さん、大丈夫ですか。いったい何があったのでしょう」
B男に気づいたL子は、藁をもすがる思いでB男に事情を話す。
「それは大変でしたね。さぞかしおつらいことでしょう。でも、良かったです。実は私は、筏のセールスマンでしてね。しかも取り扱ってる筏はといえば、どんなに急な流れにも決して負けることのない強靭なものなんですよ。これさえあれば、彼氏の待つ向こう岸へだって難なくたどり着けるってもんですよ」
L子は嬉々としてB男にすがる。どうしても、その筏を譲ってほしいと。
「あなたはツイてますよ。この天気で飛ぶように売れてしまったのですが、在庫があとひとつだけ残ってます。ただぁ・・・」
L子は不安げにB男の言葉を待った。
「ただ、きわめて高性能な筏なものですから、ちょっと値が張りましてね。100万円必要なのです」
L子は気の遠くなるような値段に落胆し、再び大粒の涙を流しながらただうなだれるばかりだった。
どれくらい時間が経ったのだろう。気づけぱL子の前に、別の男が立っていた。仮にS君としよう。
「お嬢さん、何をそんなに悲しんでいるのですか」
L子は泣きながら事のいきさつを話すのだった。話を聞き終わったS男は、思いもかけなかった言葉を発した。
「あなたが大変な時にこんなことを言うのは気が引けるのですが・・・。あなたは本当に可愛らしいひとだ。まさしく僕の理想の女性です。もしも・・・。もしも一度でもあなたのような女性と愛し合うことが許されるとしたら、僕はあなたに100万円でも払うでしょう。どうかお願いです。僕の願いを叶えてもらえませんか」
S男からの意外なオファーに驚嘆しながらも、L子の頭にさまざまな考えが錯綜する。そしてついに、断腸の思いで首をたてに振ったのであった。
夢のようなひとときを過ごしたS君は、懐に手をやると、名残惜しそうにL子をやさしく抱き寄せて約束のお金を手渡した。なんとも表現のしようのない感情にさいなまれながらも、S君を見送ったL子は気を取り直して筏売りのB君のもとを訪れた。
これでついに、ついに最愛のM男のもとへ行くことができるのだ。B君から筏を購入したM子は、いまも収まることのない激しい川面に筏を下ろす。そして意を決し、M男の待つ向こう岸を目指すのだった。
ようやく対岸に辿りついたL子は、M男の名を呼びながらあたりを探し回る。すると大きな岩場の影に倒れているM男を発見。彼を抱き起こし懸命に介抱するのだった。
どれくらいの時間が経ったのだろう。M男の意識が戻り、はじめはかすんでいたL子の顔が次第に鮮明になると、傷の痛みも忘れてL子を抱きしめる。感動の再会。感動の抱擁。感動の接吻・・・。
が、3秒後。われに返ったM男がL子の顔を覗き込むようにしてこう問うた。
「ところでl子。おまえ、いったいどうやってこっちまで来たんだい」
ようやく一緒になれたM男の髪を愛おしそうに撫でながら、ピュアなL子はこれまでにあったことを正直に伝える。ふたりの新たなスタートを切に願いながら・・・。
と、次の瞬間、M男はL子の両腕をつかみ、自分の胸から引き離した。
「いくら俺に会うためとは言え、見ず知らずの男に抱かれるとは・・・。イヤだ。俺はそんな女はきらいだ。L子、君とは今日限りだ。もう元へは戻れない」。
L子に背を向け歩き出すM男。呆然と彼の背を追うL子。涙があふれ出し、その場に泣き崩れるL子。
どれくらいの時間が経ったのだろう。泣き伏すL子の肩にそっと手を当て、顔を覗き込む男の姿があった。仮にH君としよう。M男に去られて憔悴しきったL子は、事の顛末をH君に涙ながらに話すのだった。
「そうか。そんなことがあったんだ・・・。しかし、君がそんなにしてまでも彼氏に会いたい一心で苦渋の決断をしたというのに・・・、M男君はあまりにもつれないんじゃないかな。君があまりにも可愛そうだよね」
Hくんのやさしい言葉に、L子は救われる思いだった。そして、Hくんの次なる言葉がL子を驚かせる。
「実は・・・。僕はちょうど一年前に病気で妻を亡くしてね。君にはどこか妻の面影があるんだよね。突然のことでびっくりするだろうけど、もしも君がイヤじゃなかったら、この僕と一緒に暮らしてもらえないだろうか」
これまでのいろいろな思いがL子の脳裏をかすめる。目の前にいるHくんは悪そうな男ではない。むしろやさしそうな真摯である。迷った挙句、L子はHくんの申し出を受ける決心をする。HくんはL子に感謝し、その手をとってともに歩き出す。
そして町へ戻ったふたりは、末永く幸せに暮らしたという・・・。
***************************************************************************
・・・というストーリーがあったとします。
さて、ここで問題です。
5人の登場人物(M男、L子、B君、S君、H君)をあなたのきらいな順番、あるいは、感覚的に理解しがたい順番に並べてください。
回答は次回のお楽しみです。
男性なら、ご自分がM男になったつもりで。
女性なら、L子になったつもりで考えてみてくださいね…。
なんと運の悪いことだろう。M男は晩餐の賑やかしにとマス釣りに挑んでいたさなかのことだった。川の流れは勢いを増し、濁流が木枝もろとも彼を飲み込んだ。かろうじて川岸に這い上がったM男。が、愛するL子とは荒れ狂う川の両岸に離れ離れに。
一方のL子は、M男が最悪の事態を免れたことを遠目に見ながらも、迫り来る闇夜に不安が募り、やがて心細さゆえに真珠の涙を流す。ふたりはおぼろげに霞む恋人の名を絶叫しながら、長い長い恐怖の始まりにガクガクと震えるのであった。
どれくらいの時間が経っただろうか。とめどなく泣きじゃくるL子の傍らに、ひとりの男がやってくる。仮にB君としよう。彼は気の毒そうにL子に声をかけた。
「お嬢さん、大丈夫ですか。いったい何があったのでしょう」
B男に気づいたL子は、藁をもすがる思いでB男に事情を話す。
「それは大変でしたね。さぞかしおつらいことでしょう。でも、良かったです。実は私は、筏のセールスマンでしてね。しかも取り扱ってる筏はといえば、どんなに急な流れにも決して負けることのない強靭なものなんですよ。これさえあれば、彼氏の待つ向こう岸へだって難なくたどり着けるってもんですよ」
L子は嬉々としてB男にすがる。どうしても、その筏を譲ってほしいと。
「あなたはツイてますよ。この天気で飛ぶように売れてしまったのですが、在庫があとひとつだけ残ってます。ただぁ・・・」
L子は不安げにB男の言葉を待った。
「ただ、きわめて高性能な筏なものですから、ちょっと値が張りましてね。100万円必要なのです」
L子は気の遠くなるような値段に落胆し、再び大粒の涙を流しながらただうなだれるばかりだった。
どれくらい時間が経ったのだろう。気づけぱL子の前に、別の男が立っていた。仮にS君としよう。
「お嬢さん、何をそんなに悲しんでいるのですか」
L子は泣きながら事のいきさつを話すのだった。話を聞き終わったS男は、思いもかけなかった言葉を発した。
「あなたが大変な時にこんなことを言うのは気が引けるのですが・・・。あなたは本当に可愛らしいひとだ。まさしく僕の理想の女性です。もしも・・・。もしも一度でもあなたのような女性と愛し合うことが許されるとしたら、僕はあなたに100万円でも払うでしょう。どうかお願いです。僕の願いを叶えてもらえませんか」
S男からの意外なオファーに驚嘆しながらも、L子の頭にさまざまな考えが錯綜する。そしてついに、断腸の思いで首をたてに振ったのであった。
夢のようなひとときを過ごしたS君は、懐に手をやると、名残惜しそうにL子をやさしく抱き寄せて約束のお金を手渡した。なんとも表現のしようのない感情にさいなまれながらも、S君を見送ったL子は気を取り直して筏売りのB君のもとを訪れた。
これでついに、ついに最愛のM男のもとへ行くことができるのだ。B君から筏を購入したM子は、いまも収まることのない激しい川面に筏を下ろす。そして意を決し、M男の待つ向こう岸を目指すのだった。
ようやく対岸に辿りついたL子は、M男の名を呼びながらあたりを探し回る。すると大きな岩場の影に倒れているM男を発見。彼を抱き起こし懸命に介抱するのだった。
どれくらいの時間が経ったのだろう。M男の意識が戻り、はじめはかすんでいたL子の顔が次第に鮮明になると、傷の痛みも忘れてL子を抱きしめる。感動の再会。感動の抱擁。感動の接吻・・・。
が、3秒後。われに返ったM男がL子の顔を覗き込むようにしてこう問うた。
「ところでl子。おまえ、いったいどうやってこっちまで来たんだい」
ようやく一緒になれたM男の髪を愛おしそうに撫でながら、ピュアなL子はこれまでにあったことを正直に伝える。ふたりの新たなスタートを切に願いながら・・・。
と、次の瞬間、M男はL子の両腕をつかみ、自分の胸から引き離した。
「いくら俺に会うためとは言え、見ず知らずの男に抱かれるとは・・・。イヤだ。俺はそんな女はきらいだ。L子、君とは今日限りだ。もう元へは戻れない」。
L子に背を向け歩き出すM男。呆然と彼の背を追うL子。涙があふれ出し、その場に泣き崩れるL子。
どれくらいの時間が経ったのだろう。泣き伏すL子の肩にそっと手を当て、顔を覗き込む男の姿があった。仮にH君としよう。M男に去られて憔悴しきったL子は、事の顛末をH君に涙ながらに話すのだった。
「そうか。そんなことがあったんだ・・・。しかし、君がそんなにしてまでも彼氏に会いたい一心で苦渋の決断をしたというのに・・・、M男君はあまりにもつれないんじゃないかな。君があまりにも可愛そうだよね」
Hくんのやさしい言葉に、L子は救われる思いだった。そして、Hくんの次なる言葉がL子を驚かせる。
「実は・・・。僕はちょうど一年前に病気で妻を亡くしてね。君にはどこか妻の面影があるんだよね。突然のことでびっくりするだろうけど、もしも君がイヤじゃなかったら、この僕と一緒に暮らしてもらえないだろうか」
これまでのいろいろな思いがL子の脳裏をかすめる。目の前にいるHくんは悪そうな男ではない。むしろやさしそうな真摯である。迷った挙句、L子はHくんの申し出を受ける決心をする。HくんはL子に感謝し、その手をとってともに歩き出す。
そして町へ戻ったふたりは、末永く幸せに暮らしたという・・・。
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・・・というストーリーがあったとします。
さて、ここで問題です。
5人の登場人物(M男、L子、B君、S君、H君)をあなたのきらいな順番、あるいは、感覚的に理解しがたい順番に並べてください。
回答は次回のお楽しみです。
男性なら、ご自分がM男になったつもりで。
女性なら、L子になったつもりで考えてみてくださいね…。